インド演奏旅行も最後の地、ボンベイとなりました。
今は「ムンバイ」というのですね。
実はここまで来るとフィルムが底をつき、また疲れもあってあまり写真を撮っていないのです。
残念。
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ボンベイでの演奏。
ど派手な吊りものの前で。びっくり。
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タンドリーチキンの美味しいお店に連れて行ってもらいました。ここまで旅を続けると毎日「カレー味」ばかりで、ここのタンドリーチキンもどこが美味いのかさっぱり分からず、でした。
先生のエプロン姿、かわいいでしょ。
というところでボンベイの写真、ネタ切れです。
ボンベイでは、タージマハールホテルの重厚な風格とマリンドライブの曲線(?)が綺麗だったのが印象に残っています。
記憶違いかも知れませんがボンベイでのことだったと思います。
タクシーに乗ってマリンドライブを移動中、信号待ちをしているときでした。例の「乞食」さんの親子(母親は乳飲み子を抱きかかえ、その周りには一族と思われる子供達数人)が近寄ってきて、これも例によっておねだり。決して哀れんでお金をやってはいけませんよ、ときつく言われていたにもかかわらず、先生、車の窓を開けて何枚かお札をポイッ。その結果、どうなるか分かります?狂喜乱舞!例えが適切かどうか分かりませんが、お腹を空かせた熱帯魚に餌を与えた時を想像してください。
その親子だけでなく遠くにいた「乞食」さん仲間達も群れをなして近寄って来るのです。信号が青に変わり、車は発進。大勢の「乞食」さんが駆け足で追いかけてくるのです。
決してお金をあげてはいけないのです。取り囲まれてひどいことになります。あげるときは覚悟して、逃げなければいけないのです。
先生、その後一言「あー、びっくりした」。
こっちのがびっくりしましたよ!!まったく!
ネタもつきましたので、載せ忘れた写真を数枚。
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ティルティラパリでしょうか。なんかお祭りの準備中だったんですよね。
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どこかの寺院で。バナナみたいな実を売っていて試食。お腹壊さなくてよかったぁ。
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これも別の寺院の中。綿アメみたいのを売っていました。
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この子、私たち一行をどこかでエスコートしてくれた子なんですよね。とっても魅力的な美人だったので写真に撮りました。
061026-20.jpg この方は有名な演奏家で、タンジャブールかティルティのどちらかだったと思います、わざわざ御自宅までお邪魔して演奏を聴かせてもらいました。インド音楽のことはよく分かりませんが、人を魅了する陶酔の世界に導く音楽、とでもいうんでしょうか、とても気持ちよくなったのを覚えています。
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ボンベイの夕焼け。
長かったインド演奏旅行も無事に終わりました。
帰りの空港でのこと。
先生、楽器の入ったアタッシュケースの中に、昔よくあったあの銀色の旅行用のお酒をいれるボトル、あれにご丁寧にもウイスキーを忍ばせていたらしいんです。チェックインカウンターでパスポートやら何やらを出し入れしているとき、「ああー!」とか言っているので何かと思ったらそのボトルの蓋がゆるんでウイスキーがこぼれちゃってたんです。酒臭いこと酒臭いこと。ご丁寧にもティッシュを出して自分の荷物を拭く前に、床にこぼれたウイスキーを先に拭いていましたっけ。いかにも先生らしい。。。
機内では例によってウイスキーの小瓶を頼んだわけですが、先生さすがに疲れたのかあまりすすみません。おまけにしばらくすると「徳丸君、ちょっと調子が悪い。」と言うので様子を見てみるとかなりな熱。
こりゃいかん、と日本人のスチュワーデスさん(と今は言わないんですよね)に分けを言ってどこか広い席を探してもらうことに。前にも書きましたがエコノミークラスだったのです。僕もその時あわてていたのでしょう、スチュワーデスさんに分けを説明する際に、「この方はたまたま今回はエコノミークラスに座っていますが、実は尺八の人間国宝でとても偉い方なんです。どこか上のクラスの席を用意してもらえませんか。」なんて余計なことを説明したりして。
で、スチュワーデスさん、先生を空いていたビジネスクラスの席に案内してくれました。お付きの方もどうぞ、なんてことは当然なく、僕はエコノミークラスの席のまま。あの時、仮病をつかえば良かったかなぁ… なんて。
成田に到着。広い席で先生も休めた様子でちょっと元気に。娘さん達とお孫ちゃんが迎えに来ていました。
「ゴーゴ、ゴーゴ」ってお孫ちゃんが先生を呼ぶので何のことかと思ったら、五郎だから「ゴーゴ」。
その後、僕も親しみを込めて「ゴーゴ」と呼ばせていただきました。
まさか、そんなこと出来る分けないでしょ!!!
先生との演奏旅行、これほど勉強になり光栄なことはありませんでした。一生懸命にお世話させていただいたつもりですが、先生はどのように思われていたことか。かえって先生の方が気を遣っていたのかも…
旅行中のある時、ご一緒させていただいた田邊秀雄先生が僕の仕事ぶりをみて、「山口さんは、ほんとに良いお弟子さんお持ちになっている。」と僕を誉めてくださいました。
その時先生が、「ありがとうございます。そうなんです、とても良くやってくれて。」と言ってくださったことが何よりも嬉しかった。
先生の想い出、涙なしには書けません。
まだまだ書き足りないことはたくさんありますが、ひとまずこれで。